気候危機への対応加速が求められるなか、持続可能な燃料の注目が高まっている。
本年9月には、2024年5月の日ブラジル首脳会談において立ち上げた「持続可能な燃料とモビリティのためのイニシアティブ:ISFM(アイスファム)」推進の一環として、大阪にて初の「持続可能燃料閣僚会議」が開催され、カーボンニュートラルの実現に向けた持続可能燃料の生産・利活用の拡大を目指した取組が加速している。
持続可能な液体燃料は、エネルギー密度が最先端の電池よりも大幅に高く、エネルギーの輸送・保存に適しており、保有車にも有効で即効性ある有望な選択肢となる。
本セミナーでは、日ブラジル欧米の関係者と2050年のCNに向けたこれら持続可能な燃料の役割の重要性と利用拡大の可能性について議論し、運輸部門における脱炭素化推進に繋げる。
Wed 19 Nov. 2025
ブラジル時間
10:00-11:15
日本時間
22:00-23:15
CNに向けた多様な選択肢 -持続可能な燃料を活用した脱炭素化の推進-
主 催 : 一般社団法人日本自動車工業会(JAMA)
共 催 :
概要
プログラム
主催者挨拶
饗場 崇夫|一般社団法人日本自動車工業会(JAMA) 国際温暖化政策分科会長
開会挨拶
米澤 有里彩|経済産業省 製造産業局 自動車課 課長補佐
ヘレナ グレスラー|ブラジル外務省 エネルギー・鉱山課長
ダヴィッド キャラモンティー|イタリア トリノ工科大学 正教授 バイオフューチャープラットフォーム 議長
CNに向けた多様な選択肢(持続可能なCN燃料を活用した脱炭素化の推進)
饗場 崇夫|同上
基調講演
キース エル クライン|アメリカ オークリッジ国立研究所(ORNL) 環境科学・気候変動科学研究所 特別研究員
ヘンリー ジョセフ ジュニオール|ブラジル自動車工業会(ANFAVEA) 会長顧問
ピーター ドルジ|欧州自動車工業会(ACEA) モビリティ・持続可能交通部長
リアナ グータ|欧州燃料製造連盟(FuelsEurope) 事務局長
パオロ フランクル|国際エネルギー機関(IEA) 再生可能エネルギー課長
パネルディスカッション
有馬 純|東京大学公共政策大学院 特命教授
饗場 崇夫|同上
キース エル クライン|同上
ヘンリー ジョセフ ジュニオール|同上
ピーター ドルジ|同上
リアナ グータ|同上
パオロ フランクル|同上
セッションサマリー
冒頭挨拶では、日伯伊政府関係者より、日伯のイニシアティブであるISFMのパートナーシップや、持続可能燃料4倍プレッジ、バイオフューチャープラットフォーム等の国際的協力を通じた持続可能燃料に関する機運の高まりについて紹介頂いた。
その後、IEAや米国ORNLの科学者及び欧州・ブラジルの自動車・燃料業界の代表者が登壇し、道路交通部門の脱炭素化における「多様な選択肢(マルチパス)」と「持続可能燃料」の重要性を世界に発信した。
主な議論として、道路交通部門の脱炭素化における電動化と持続可能燃料は対立するものではなく、相互に補完し合う関係であることが確認された。IEA、米国ORNLの専門家は、未利用バイオマスの活用や適切な政策支援により、2035年までに持続可能燃料の供給を4倍にする目標は実現可能であると分析した。ブラジル自工会からはエタノール使用ハイブリッド車がEVと同等のライフサイクルCO2排出量であること、欧州自工会および燃料業界からは産業競争力の維持と既存車両の脱炭素化のために技術中立性が不可欠であるといった、地域実情に基づく具体的な提言がなされた。
結論として、各国の事情に応じた「プラグマティズム(実用主義)」と「多様な道筋」が不可欠であるとの認識で一致し、自工会は今後も世界各国の工業会と連携し、電動化を含むあらゆる技術の導入を通じて脱炭素化を推進していく姿勢を強調した。
パネルディスカッション
登壇者写真
