チョコレート製造における主原料カカオの残渣活用は業界全体の課題である。この解決策として、明治は世界初のカカオセラミドと生分解性プラスチックの開発・実用化を推進し、気候変動や循環経済の課題解決に寄与することを狙っている。カカオセラミドは2025年に胚乳由来のグルコシルセラミド配合チョコレートを発売、外用化粧品も研究中である。カカオハスクを素材とした生分解性プラスチックを子ども向け商品に展開、ボールペンなど応用も進行中である。これらの技術は、未活用資源の再資源化により産地の所得向上や環境負荷低減に貢献し、カカオ産地国(メキシコ、ペルー、ガーナ、ブラジルなど)と連携て多角的な普及を目指している。
循環型社会
カカオ未活用部位アップサイクルから生まれた生分解性プラスチックと世界初素材化したカカオセラミド
カカオ未活用部位から生分解性バイオプラスチックを作り出す独自のアップサイクル技術を開発、製品化を実現。石油由来プラスチックと比較してCO2排出も削減。
カカオ未活用部位から世界で初めて保湿成分の「カカオセラミド」の素材化に成功。食品や化粧品向けのサステナブルな素材として生産者向けに新たな収益を創出。
実施報告
チョコレート製造における主原料カカオが直面する貧困等の諸問題や残渣活用に対するCOP参加者の課題認識は高く、ブース来場者は4日間で約320人であった。未活用部位を活用した「生分解性カカオバイオプラスチック」や「カカオセラミド」を開発した明治の技術力に、VIPからもamazing・Fantasticと賛美の声をいただいた。また、ブラジルアグロフォレストリーのカカオ使用チョコレートの展示も好感を得た。
カカオ未活用部位由来生分解性プラ活用品:成型品
カカオ未活用部位由来生分解性プラ活用品:繊維
カカオ未活用部位由来カカオセラミド素材・活用品
アグロフォレストリーカカオ使用チョコレート
