パリ協定の実現に向けて、世界全体で排出量を着実に削減していく観点からは、グリーン投資の一層の推進に加え、排出削減が困難なセクター(Hard to Abate セクター)を含めた経済全体の脱炭素へのトランジションへの積極的な資金供給を図っていくことが重要であり、日本政府としてはトランジション・ファイナンスに関する「基本指針」を策定し、トランジションラベル・ボンド/ローンの市場の発展に貢献してきた。一方、トランジション・ファイナンスの重要性がうたわれるようになってきてはいるものの、具体的な考え方についてまだ国際的な共通認識があるとは言えず、特に新興国・途上国の資金需要にどう応えていくかが喫緊の課題となっている。このような状況下、本セミナーでは、トランジション・ファイナンスを広く捉える考え方等を論点に、今後の脱炭素移行需要が大きい地域における普及拡大について議論を実施予定。
Sat 15 Nov. 2025
ブラジル時間
17:30-18:45
日本時間
5:30-6:45 (+1day)
トランジション・ファイナンスの更なる拡大に向けて
主 催 : 経済産業省
共 催 :
概要
プログラム
開会挨拶
福本 拓也|経済産業省 審議官(脱炭素成長型経済構造移行推進担当)
基調講演
重竹 尚基|脱炭素成長型経済構造移行推進機構(GX推進機構)COO
パネルディスカッション
本橋 貴行(モデレーター)|経済産業省 GXグループ環境金融室 企画調整官
石川 知弘|株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ サステナブルビジネス部 Chief Regulatory Engagement Officer
有馬 純|Senior Policy Fellow Energy and Environment, ERIA
Gemma Lawrence-Pardew|Head of Sustainability, Loan Market Association
Cecilia TAM|Head of Energy Investment Unit, International Energy Agency
閉会挨拶
本橋 貴行|同上
セッションサマリー
セミナー冒頭では、GXグループ福本審議官から日本のGX戦略及びトランジション・ファイナンスをめぐるグローバルな議論について、続くGX推進機構重竹COOからは、GX推進の必要性や機構の役割について講演。
パネルディスカッションでは、ERIAの有馬シニアフェローから日本が一貫して主張してきた実践的アプローチが世界の主流になりつつあること、ADB-ERIA-METI共同レポートの紹介等が行われたほか、MUFG石川部長からファイナンス拡大のために残る課題や政府役割の強化の必要性についての言及、LMAのLawrence-Pardew氏から新たなトランジション・ファイナンス・ガイド案において新興国や中小企業への支援が重要であること、IEAのTam氏からリリースされたレポートにて今後10年間で4-5兆ドルのトランジション・ファイナンスが必要でありその半数は途上国が対象となることの紹介等が行われた。セミナーを通して、トランジション・ファイナンスは現実的な解決策になりつつあるが、インテグリティの確保とグリーンウォッシングの防止には依然として課題が残っており、政府の役割が重要であることを共有した。
パネルディスカッションの様子
登壇者一同
